[長岡純便り Vol.20] 子ども達に受け渡したい~未来への風

[缶コーヒーを買うように、自販機で卵を買うはなし]
プラチナ卵のケース

100円玉を3個入れ、ボタンを押すと、ゴトゴト、ゴトンッ!
出て来るんです、卵が。

ここは埼玉県秩父市。
今、大人気の自然派イタリアンレストラン サルベージ 店頭の自販機。
このお店は地元はもちろん、評判を聞きつけた遠くからのお客様も少なくないとか。
プラチナ卵自販機前
自販機の受け取り口に出てきたのは、坪内シェフの考案した、自販機専用の細長い卵ケース。
厚紙をくるくると丸めたそのケースの中には、レストランの料理でも使われる、丸々とした4個の「プラチナたまご」が。
かごの上の卵
自販機で卵?
そのわけを知りたくて、シェフにお話しをうかがった。

「障害のある方達の働く場を創りだしたかったのです。」とシェフ。
「この卵ケースは、働いてくれている障害のあるスタッフにも扱えるように考案しました。まだ改良の余地があるのですが。」

レストランで使う野菜や小麦粉その他の食材は、自家農園で無農薬で育てている。
卵もその自給自足のひとつ。
鶏が走り回る養鶏場での鶏の世話から卵のケース詰めまで、障害のあるスタッフが行う。
栄養満点の発酵飼料ももちろん手作り。
このエサで健康な鳥が育ち、安心安全でおいしいプラチナたまごを産んでくれる。
サルベージマスターと水上、麗子

事の始まりは、奥さんが妊娠した時にさかのぼる。
幼い頃から重いアレルギーに苦しんできたシェフご自身の身体のことがあり、もしかしたらお腹の子に障害があるかもしれないと思ったそうだ。
そしてご夫婦で、どんな子を授かろうと、2人でしっかりと育てようと心に決めた。
そのことがきっかけで、障がいのある方達のことに意識が向くようになった。
店内

ある時参加した障がい者とのボランティア活動をきっかけに、地域の中に、障がいのある人々の居場所が必要なのではないかと思うようになった。
それを実践するためには、彼らの個性や特性を生かすことのできる仕事を作ろうと、養鶏場での鶏の世話をお願いすることに。

こうして 食材を作り、レストランで料理を提供する というサイクルの中に、彼らに力を発揮してもらえる場が生まれた。
既成概念から一歩踏み出し、どのようにすれば障害のある方により力を発揮してもらえるか、そういった柔軟な発想を持つことが新しい形を生み出す。

子ども達に受け渡したい未来への風。
障害があってもなくても、互いを認めあい心の通う温かい社会。
さまざまな色合いの人々が共に暮らす「共生」のひとつの形を、シェフの実践が見せてくれている気がする。

イタリアレストラン & バル サルベージ
http://www.salvagest.jp/


プロフィール

チームなないろのたね

Author:チームなないろのたね
子供の時代から人生の山や谷を経て、3人それぞれの今があります。それぞれの、子供たちとの関わりから紡ぎ出されるブログです。

★ゆうくんママ
目黒区在住
自閉症スペクトラム児の母

★いるか先生
公立中学校の教員 通常学級の担任を経て、現在は特別支援学級の担任をしている。 3歳年下のダウン症の弟がいる。

★長岡純(ながおかますみ)
千葉県柏市在住。 18歳と22歳の娘たちの母。 長女は乳幼児突然死で早逝。ヒプノセラピスト
→ プロフィール詳細(「21世紀共育ラボ」サイトへ移動します。)

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