[長岡純 便り vol.12] 突然死に思う

空と雲

親戚の男性が、突然、
天国へと旅立ってしまいました。

友人との食事から帰宅し、
あー楽しかった、と
ゴロンと横になったそのまま。

搬送先の病院で、
物言わぬ彼と
対面しました。

これは、夢? 現実?
あまりに急で
それすらわからない。

警察の人達がやって来て、
一人ひとり
別々に質問をし始めました。
自宅死ということで、
不審な点はないか調べるのです。

私の番がきた時、
まるで浦島太郎がうっかり
玉手箱を開けてしまったみたいに

自分の中から悲しみであり怒りみたいな感情が
前触れもなく、
湧きあがってきました。

目の前にあるのは
24年前
長女が自宅で突然死した時と
全く同じ光景でした。

あの時
搬送先の病院に
刑事さんたちがやって来て

あれこれ質問をし
家の中を隅々まで調べたのです。

あの時の私は
思考も心も完全に凍り付いて
質問されていることにすら
気づかない状態でした。

景色から色が消え
目に映るものはなぜか白黒でした。

医師や刑事さんから受けたに違いない色々な説明も
記憶にはなく

その代わりに
「娘が亡くなって警察が色々調べた。
だから私は何か悪いことをしてしまったに違いない。」

私の心の深い所に
そう書き込まれてしまったのです。

そんな馬鹿な
と思うかもしれません。

危機に直面すると
理不尽な暗示でも
ストレートに心の奥に入り込んでしまうのが
人間の潜在意識の仕組みです。

その時から私は
「娘を死なせてしまった母親」となり
その後何年も
自責の念で苦しむことになったのです。

一度植え込まれてしまった思い込みを
書き換えてゆくには
長い時間と労力が必要でした。

たくさんの援助のおかげもあって
やがて私の人生には
活気が戻ってきました。

それでもなお
心の奥深くに
澱のように沈んでいた古い感情が

同じ場面に遭遇したことで
突然、沈黙を破り

「ここにいるよ!」
と訴えてきたのです。

故人を悼みながら
突然の悲しい出来事における
心のケアの大切さを
改めて思うと同時に

20年以上も心の奥にしまわれていた
悲しみの感情が
ようやく声をあげられたことに驚き
安堵しました。

故人を偲びつつ。

白い紫陽花

プロフィール

チームなないろのたね

Author:チームなないろのたね
子供の時代から人生の山や谷を経て、3人それぞれの今があります。それぞれの、子供たちとの関わりから紡ぎ出されるブログです。

★ゆうくんママ
目黒区在住
自閉症スペクトラム児の母

★いるか先生
公立中学校の教員 通常学級の担任を経て、現在は特別支援学級の担任をしている。 3歳年下のダウン症の弟がいる。

★長岡純(ながおかますみ)
千葉県柏市在住。 18歳と22歳の娘たちの母。 長女は乳幼児突然死で早逝。ヒプノセラピスト
→ プロフィール詳細(「21世紀共育ラボ」サイトへ移動します。)

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