[長岡純 便りvol.23]  家族団らん、忘れていなかった?

桜 近隣公園 3
新型コロナウィルス関連のニュースが続き、気分も沈みがちなこの頃。

外出自粛要請の出された週末に、近くの公園まで散歩してみた。

そこで出迎えてくれたのは・・・

満開の桜🌸桜🌸桜🌸!

あ~、もうそんな季節なんだね。
コロナに気を取られて危うく忘れるところだったけれど、
今年も見られよかった。

桜の下では、子供達がパパママとはしゃぎ回り、家族写真を撮ったりしている。
どの顔もなんて和やかで幸せそうなんだろう。

桜の花にふんわり優しく包まれて、
まるで時間が止まったみたいだ。

普通の土曜日だったら、大人は仕事、子供は塾、
そんな家族が忙しくすれ違う一日だったかもしれない。

家族団らん。
心の栄養を蓄える場所。
当たり前のことのようでいて、忘れてなかったか?

何を求めてあくせくと働き、休日を塾で過ごすのだろう.....

人類をおびやかしている危機的状況は、
一方で私たちに立ち止まる機会を与えてくれてもいる。

[長岡純便り vol.22] 子供を亡くすということ -こころの処方箋-

うすいブルーの花

先日ある人から、「ティーンエイジャーのお子さんを亡くした友人にどう接したらよいか困っています。また、その悲しみから立ち直るにはどれくらい時間がかかるのでしょうか?」と質問されました。実は私の知人にも同じような悲しい出来ごとが起こったばかりで、私も心を痛めていたところでした。

多産だった昔と比べてこの頃は子どもを亡くす人は少なくなりました。周囲の戸惑いも当然だと思います。起って欲しくありませんが、万が一身の回りにそのようなことがあった場合の心得にもなりますので、大切なことを書いてみたいと思います。

どれくらいで立ち直るのかという質問に、私は「何をもって立ち直るというのかにもよりますが、5年、15年、いえ、もっと長い時間が必要かもしれませんね」と答えました。

この「立ち直る」という表現ですが、「その子がいないという現実を受け入れて生きられるようになる」という理解がより現実に近い気がします。

かけがえのない存在であり、自分の命を未来につなげてくれるはずだった我が子が先に亡くなったという事実は、頭ではわかっても心が受け入れることは容易ではありません。心が受け入れられるようになるまでには紆余曲折と、長い長い時間が必要です。

悲しみの強さは時間と共に徐々にやわらいでいくと思いますが、十分悲しむこと、悲しみをこじらせないことも大切です。家庭、職場、個人的な性質などいろいろな事情から、悲しんでいられない、自分がしっかりしなくては、という場面もあるかもしれません。そんな時気丈にふるまうことはできても、押しこめられた悲しみは必ずいつか何らかの形で表に出されることになります。

一見元気に過ごすことができていると、悲しみを克服したかのように見えるかもしれませんが、悲しみの感情は何らかの必要があって、無意識のレベルで一時的に凍結保存のような状態になっているだけです。

私の経験からですが、悲しみの感情を表に出す機会が喪失から早い段階に得られた方が、後の回復がスムーズであるように感じます。そのためにも周囲からの配慮あるサポートは重要です。

亡くなったお子さんのことを親御さんが自発的に話したり泣いたりする時は、黙って聴いてあげてください。悲しみを言葉にするには安心して話すことのできる相手が必要です。支離滅裂になったり、同じことを何度も繰り返し話すかもしれませんが、それも想定内です。

悲しむ親御さんへの言葉かけはとてもセンシティブですし、勇気もいると思います。会話での親御さんの言葉はそのまま受け止めてあげてください。「早く元気になって」「他にも子供がいてよかった」「悲しいのはあなただけじゃない」などの声かけは、残された親の心を傷つけます。励ましや慰めの試みは、逆効果なことが多々あります。まずは聴くことに徹して気長に静かに寄り添うことです。

[長岡純 便り vol.21] RATTA RATTARR (ラタラッタル) 軽井沢 訪問記

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ここは軽井沢の RATTA RATTARR (ラタラッタル) DESIGN&CRAFTS。
おしゃれな北欧風の店内には色鮮やかなスカーフ、子供服、インテリアなどが美しくディスプレイされている。

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今回の旅のお目当ては、デザインブランド RATTA RATTARR の事業を展開されている就労支援センターひゅーまにあ軽井沢さんへの訪問だ。

そのきっかけは、以前一般社団法人ちいさなありがとう基金のメンバーの一人がとあるお店で偶然出会った RATTA RATTARR の商品だった。
彼女はそれが障がいのある方が携わった商品とは知らずに、美しい色彩や個性的な柄の洗練された商品に目を引かれたと、購入してきてくれた。
それらを見て、私たちは自分づかいはもちろん、プレゼントやお世話になった方へのお礼にもいいねと話し合った。

就労支援センターひゅーまにあ軽井沢は、ノーマライゼーション型社会の実現を目指す(株)チャレンジドジャパンによって運営されている。
ここのアトリエで生まれたクリエイター(障がいをもつアーティストの呼称)の作品は、スウェーデンの Design & Art スタジオ FORM VERKSTAN の協賛を得て商品化される。



訪れた私たちを出迎えてくださったのはサービス管理責任者の樋口さん。
まずは店舗の裏にあるアトリエへお邪魔した。
個性の光るデザイン(柄)の数々は、ここで30名ほどのクリエイターと、クリエイターに寄り添うアトリエスタ(支援員)の皆さんによって生み出される。
居心地の良い空間には大きな作業テーブルと、本格的なデザインの道具類が所せましと取り揃えられている。

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「ここではクリエイターの著作権保護の手続きも大切にしています。」と樋口さん。
障がい者が自立して生活できるためには安定した収入が不可欠だ。
そのために様々な可能性を探り試みているとお話しくださった。

奥の部屋にはスウェーデンから取り寄せたという織機が並ぶ。
製作中の美しい割き織りの敷物がかかっている。
敷物は評判がよく、生産が間に合わない程だという。

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中庭に出ると、カフェ兼ギャラリーの Café Ars Gallery がある。大きな窓から光がたくさん射し込むしゃれた空間は、展示スペースになる他、平日はクリエイターやスタッフの皆さんがランチを摂る食堂に、週末は誰でもお茶やランチをいただけるカフェになる。

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RATTA RATTARR は2018年には、デザイン界のアカデミー賞とも称される ELLE DECO International Design Awards (EDIDA) より、社会貢献度の高いプロジェクトに贈られる Japanese Social Design Project を受賞している。
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今回の見学を通して、そこには障がいを持つクリエイターの皆さんの得意を生かす仕組みがあると感じた。
これからの社会にはこういうインクルーシブな方向性の変化が増えていく予感がする。
その先には競争ではなく、人々がそれぞれの特徴を認め活かしあう共生社会が見えてくる。


“「障がい者が作った物だから選ぶ」ではなく「本当に良いものは良い」と感じてもらわなければ、彼ら独自の力を活かしていることにはならないのです。“(RATTA RATTARR HPより)

https://ch-j.jp/rattarattarr/
https://rattarattarr.com/

[長岡純便り Vol.20] 子ども達に受け渡したい~未来への風

[缶コーヒーを買うように、自販機で卵を買うはなし]
プラチナ卵のケース

100円玉を3個入れ、ボタンを押すと、ゴトゴト、ゴトンッ!
出て来るんです、卵が。

ここは埼玉県秩父市。
今、大人気の自然派イタリアンレストラン サルベージ 店頭の自販機。
このお店は地元はもちろん、評判を聞きつけた遠くからのお客様も少なくないとか。
プラチナ卵自販機前
自販機の受け取り口に出てきたのは、坪内シェフの考案した、自販機専用の細長い卵ケース。
厚紙をくるくると丸めたそのケースの中には、レストランの料理でも使われる、丸々とした4個の「プラチナたまご」が。
かごの上の卵
自販機で卵?
そのわけを知りたくて、シェフにお話しをうかがった。

「障害のある方達の働く場を創りだしたかったのです。」とシェフ。
「この卵ケースは、働いてくれている障害のあるスタッフにも扱えるように考案しました。まだ改良の余地があるのですが。」

レストランで使う野菜や小麦粉その他の食材は、自家農園で無農薬で育てている。
卵もその自給自足のひとつ。
鶏が走り回る養鶏場での鶏の世話から卵のケース詰めまで、障害のあるスタッフが行う。
栄養満点の発酵飼料ももちろん手作り。
このエサで健康な鳥が育ち、安心安全でおいしいプラチナたまごを産んでくれる。
サルベージマスターと水上、麗子

事の始まりは、奥さんが妊娠した時にさかのぼる。
幼い頃から重いアレルギーに苦しんできたシェフご自身の身体のことがあり、もしかしたらお腹の子に障害があるかもしれないと思ったそうだ。
そしてご夫婦で、どんな子を授かろうと、2人でしっかりと育てようと心に決めた。
そのことがきっかけで、障がいのある方達のことに意識が向くようになった。
店内

ある時参加した障がい者とのボランティア活動をきっかけに、地域の中に、障がいのある人々の居場所が必要なのではないかと思うようになった。
それを実践するためには、彼らの個性や特性を生かすことのできる仕事を作ろうと、養鶏場での鶏の世話をお願いすることに。

こうして 食材を作り、レストランで料理を提供する というサイクルの中に、彼らに力を発揮してもらえる場が生まれた。
既成概念から一歩踏み出し、どのようにすれば障害のある方により力を発揮してもらえるか、そういった柔軟な発想を持つことが新しい形を生み出す。

子ども達に受け渡したい未来への風。
障害があってもなくても、互いを認めあい心の通う温かい社会。
さまざまな色合いの人々が共に暮らす「共生」のひとつの形を、シェフの実践が見せてくれている気がする。

イタリアンレストラン サルベージはこちらに新装オープンしました。↓
【クチーナ サルヴェ】
http://www.salvagest.jp/


[長岡純便り vol.19] イクメン いまむかし

パパに抱っこひもの赤ちゃん
先日、電車の向かい側の席に、
赤ちゃんを抱っこひもに入れたパパが
ひとりで座っていた。

巷に言う イクメン?

調べてみると、
イクメンとは、
単純に育児中の男性というより「育児休暇を申請する」「育児を趣味と言ってはばからない」など、積極的に子育てを楽しみ、自らも成長する男性を指す。(知恵蔵)

とある。

なるほど…。
「自らも成長する男性」の所が私の目を引いた。

子育ては、たとえれば、初心者サーファーの波乗りのよう。

寄せては返す波のように、
次々とやって来るままならないことに、
必死に対処し乗り切りながら、
ふと気づくと赤ちゃんだった我が子が
いつの間にか大人になっている。

波頭にかっこよく立てることは稀で
年がら年中、波の中でもまれ、流され、
アップアップしてばかり。
そうやって子供に成長させてもらう。

向かい側のパパの大きな胸にチョコンと、
まあるい赤ちゃんの小さな背中が
一層かわいらしく見えて、
こちらもにっこり。

いや、にっこりどころか、
気づけばニヤニヤしながらじいっと見とれる私。
これではアヤシイおばさんだ(笑)

この光景を見て思い出したのは、
娘たちが赤ちゃんだった20年ほど前のこと。

ある晴れた日のこと。
娘をおんぶ紐でおぶった夫が庭に出ていたら、
夫の姿にビックリした、
当時中学生のお向かいのお嬢さんが、
家の中に向かって叫ぶのが聞こえた。

「えーっ、男なのに赤ちゃんおんぶして、みっともな~い!」

確かに当時、赤ちゃんをおんぶしたパパは
珍しかったし、
一般に子育ては母親がするもの、
という考えも今よりも根強かったが、
彼女の口から「みっともない」という言葉が出る
背景にはいろいろあったのだろう。
その言葉に私は心底驚いた。

当時、夫にも私にも、
パパが赤ちゃんをおんぶすることに対する抵抗は
全くなかった。
夫はおんぶで娘たちを寝かしつけることもよくあった。
おんぶの効果は絶大で、
娘たちはイチコロ(笑)で寝てくれたものだ。

今は、いい時代になったなあ。
私は、向かいの席の、
パパの胸ですやすや眠る赤ちゃんを見ながら思った。

ずっと前に引越してしまったけど、
あの時中学生だったお向かいのお嬢さんは、
今頃どこで何をしているのかな。

もしかしたら、
結婚してお母さんになっているかもしれないな。
だとしたら、彼女とそのご主人は、
どうやって赤ちゃんを育てたのかな。

そこのところ、
なんだかちょっとのぞいて見たくなった。

プロフィール

チームなないろのたね

Author:チームなないろのたね
子供の時代から人生の山や谷を経て、3人それぞれの今があります。それぞれの、子供たちとの関わりから紡ぎ出されるブログです。

★ゆうくんママ
目黒区在住
自閉症スペクトラム児の母

★いるか先生
公立中学校の教員 通常学級の担任を経て、現在は特別支援学級の担任をしている。 3歳年下のダウン症の弟がいる。

★長岡純(ながおかますみ)
千葉県柏市在住。 20歳と24歳の娘たちの母。 長女は乳幼児突然死で早逝。ヒプノセラピスト 公認心理師
→ プロフィール詳細(「21世紀共育ラボ」サイトへ移動します。)

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