[長岡純 便り vol.21] RATTA RATTARR (ラタラッタル) 軽井沢 訪問記

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ここは軽井沢の RATTA RATTARR (ラタラッタル) DESIGN&CRAFTS。
おしゃれな北欧風の店内には色鮮やかなスカーフ、子供服、インテリアなどが美しくディスプレイされている。

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今回の旅のお目当ては、デザインブランド RATTA RATTARR の事業を展開されている就労支援センターひゅーまにあ軽井沢さんへの訪問だ。

そのきっかけは、以前一般社団法人ちいさなありがとう基金のメンバーの一人がとあるお店で偶然出会った RATTA RATTARR の商品だった。
彼女はそれが障がいのある方が携わった商品とは知らずに、美しい色彩や個性的な柄の洗練された商品に目を引かれたと、購入してきてくれた。
それらを見て、私たちは自分づかいはもちろん、プレゼントやお世話になった方へのお礼にもいいねと話し合った。

就労支援センターひゅーまにあ軽井沢は、ノーマライゼーション型社会の実現を目指す(株)チャレンジドジャパンによって運営されている。
ここのアトリエで生まれたクリエイター(障がいをもつアーティストの呼称)の作品は、スウェーデンの Design & Art スタジオ FORM VERKSTAN の協賛を得て商品化される。



訪れた私たちを出迎えてくださったのはサービス管理責任者の樋口さん。
まずは店舗の裏にあるアトリエへお邪魔した。
個性の光るデザイン(柄)の数々は、ここで30名ほどのクリエイターと、クリエイターに寄り添うアトリエスタ(支援員)の皆さんによって生み出される。
居心地の良い空間には大きな作業テーブルと、本格的なデザインの道具類が所せましと取り揃えられている。

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「ここではクリエイターの著作権保護の手続きも大切にしています。」と樋口さん。
障がい者が自立して生活できるためには安定した収入が不可欠だ。
そのために様々な可能性を探り試みているとお話しくださった。

奥の部屋にはスウェーデンから取り寄せたという織機が並ぶ。
製作中の美しい割き織りの敷物がかかっている。
敷物は評判がよく、生産が間に合わない程だという。

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中庭に出ると、カフェ兼ギャラリーの Café Ars Gallery がある。大きな窓から光がたくさん射し込むしゃれた空間は、展示スペースになる他、平日はクリエイターやスタッフの皆さんがランチを摂る食堂に、週末は誰でもお茶やランチをいただけるカフェになる。

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RATTA RATTARR は2018年には、デザイン界のアカデミー賞とも称される ELLE DECO International Design Awards (EDIDA) より、社会貢献度の高いプロジェクトに贈られる Japanese Social Design Project を受賞している。
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今回の見学を通して、そこには障がいを持つクリエイターの皆さんの得意を生かす仕組みがあると感じた。
これからの社会にはこういうインクルーシブな方向性の変化が増えていく予感がする。
その先には競争ではなく、人々がそれぞれの特徴を認め活かしあう共生社会が見えてくる。


“「障がい者が作った物だから選ぶ」ではなく「本当に良いものは良い」と感じてもらわなければ、彼ら独自の力を活かしていることにはならないのです。“(RATTA RATTARR HPより)

https://ch-j.jp/rattarattarr/
https://rattarattarr.com/

[長岡純便り Vol.20] 子ども達に受け渡したい~未来への風

[缶コーヒーを買うように、自販機で卵を買うはなし]
プラチナ卵のケース

100円玉を3個入れ、ボタンを押すと、ゴトゴト、ゴトンッ!
出て来るんです、卵が。

ここは埼玉県秩父市。
今、大人気の自然派イタリアンレストラン サルベージ 店頭の自販機。
このお店は地元はもちろん、評判を聞きつけた遠くからのお客様も少なくないとか。
プラチナ卵自販機前
自販機の受け取り口に出てきたのは、坪内シェフの考案した、自販機専用の細長い卵ケース。
厚紙をくるくると丸めたそのケースの中には、レストランの料理でも使われる、丸々とした4個の「プラチナたまご」が。
かごの上の卵
自販機で卵?
そのわけを知りたくて、シェフにお話しをうかがった。

「障害のある方達の働く場を創りだしたかったのです。」とシェフ。
「この卵ケースは、働いてくれている障害のあるスタッフにも扱えるように考案しました。まだ改良の余地があるのですが。」

レストランで使う野菜や小麦粉その他の食材は、自家農園で無農薬で育てている。
卵もその自給自足のひとつ。
鶏が走り回る養鶏場での鶏の世話から卵のケース詰めまで、障害のあるスタッフが行う。
栄養満点の発酵飼料ももちろん手作り。
このエサで健康な鳥が育ち、安心安全でおいしいプラチナたまごを産んでくれる。
サルベージマスターと水上、麗子

事の始まりは、奥さんが妊娠した時にさかのぼる。
幼い頃から重いアレルギーに苦しんできたシェフご自身の身体のことがあり、もしかしたらお腹の子に障害があるかもしれないと思ったそうだ。
そしてご夫婦で、どんな子を授かろうと、2人でしっかりと育てようと心に決めた。
そのことがきっかけで、障がいのある方達のことに意識が向くようになった。
店内

ある時参加した障がい者とのボランティア活動をきっかけに、地域の中に、障がいのある人々の居場所が必要なのではないかと思うようになった。
それを実践するためには、彼らの個性や特性を生かすことのできる仕事を作ろうと、養鶏場での鶏の世話をお願いすることに。

こうして 食材を作り、レストランで料理を提供する というサイクルの中に、彼らに力を発揮してもらえる場が生まれた。
既成概念から一歩踏み出し、どのようにすれば障害のある方により力を発揮してもらえるか、そういった柔軟な発想を持つことが新しい形を生み出す。

子ども達に受け渡したい未来への風。
障害があってもなくても、互いを認めあい心の通う温かい社会。
さまざまな色合いの人々が共に暮らす「共生」のひとつの形を、シェフの実践が見せてくれている気がする。

イタリアレストラン & バル サルベージ
http://www.salvagest.jp/


[長岡純便り vol.19] イクメン いまむかし

パパに抱っこひもの赤ちゃん
先日、電車の向かい側の席に、
赤ちゃんを抱っこひもに入れたパパが
ひとりで座っていた。

巷に言う イクメン?

調べてみると、
イクメンとは、
単純に育児中の男性というより「育児休暇を申請する」「育児を趣味と言ってはばからない」など、積極的に子育てを楽しみ、自らも成長する男性を指す。(知恵蔵)

とある。

なるほど…。
「自らも成長する男性」の所が私の目を引いた。

子育ては、たとえれば、初心者サーファーの波乗りのよう。

寄せては返す波のように、
次々とやって来るままならないことに、
必死に対処し乗り切りながら、
ふと気づくと赤ちゃんだった我が子が
いつの間にか大人になっている。

波頭にかっこよく立てることは稀で
年がら年中、波の中でもまれ、流され、
アップアップしてばかり。
そうやって子供に成長させてもらう。

向かい側のパパの大きな胸にチョコンと、
まあるい赤ちゃんの小さな背中が
一層かわいらしく見えて、
こちらもにっこり。

いや、にっこりどころか、
気づけばニヤニヤしながらじいっと見とれる私。
これではアヤシイおばさんだ(笑)

この光景を見て思い出したのは、
娘たちが赤ちゃんだった20年ほど前のこと。

ある晴れた日のこと。
娘をおんぶ紐でおぶった夫が庭に出ていたら、
夫の姿にビックリした、
当時中学生のお向かいのお嬢さんが、
家の中に向かって叫ぶのが聞こえた。

「えーっ、男なのに赤ちゃんおんぶして、みっともな~い!」

確かに当時、赤ちゃんをおんぶしたパパは
珍しかったし、
一般に子育ては母親がするもの、
という考えも今よりも根強かったが、
彼女の口から「みっともない」という言葉が出る
背景にはいろいろあったのだろう。
その言葉に私は心底驚いた。

当時、夫にも私にも、
パパが赤ちゃんをおんぶすることに対する抵抗は
全くなかった。
夫はおんぶで娘たちを寝かしつけることもよくあった。
おんぶの効果は絶大で、
娘たちはイチコロ(笑)で寝てくれたものだ。

今は、いい時代になったなあ。
私は、向かいの席の、
パパの胸ですやすや眠る赤ちゃんを見ながら思った。

ずっと前に引越してしまったけど、
あの時中学生だったお向かいのお嬢さんは、
今頃どこで何をしているのかな。

もしかしたら、
結婚してお母さんになっているかもしれないな。
だとしたら、彼女とそのご主人は、
どうやって赤ちゃんを育てたのかな。

そこのところ、
なんだかちょっとのぞいて見たくなった。

[長岡 純  便り vol.18]子育ての結果は時差でやってくる〜メロンソーダで思い出した 自分を愛する力

グラスのメロンソーダ
2019年が始まりました。
皆様にとって佳き一年でありますよう、心からお祈り申し上げます。

お正月は親戚の人たちに会う機会でもありますね。
わが家でも大勢の親戚が集まる機会があり、
その時じみじみ思ったことがありました。

皆で食事に入ったお店でのこと…。
親戚の小5の男の子がメロンソーダを注文しました。

シュワシュワーっと音を立てる鮮やかなグリーンの液体を
一口飲んだ彼は、顔をしかめ、すかさず一言
「薬くさくておいしくない。僕はいつものオレンジジュースか野菜ジュースの方がいい。」

はっきりと自己主張する姿のかわいいこと。
健康に育って欲しいと、
できるだけ身体によいナチュラルな食べ物で
育てられてきたのでしょう。
普段は見かけない鮮やかな色に惹かれてメロンソーダを頼んではみたものの、
という所でしょうか…。

それを見て私は、子供たちが小さい頃のわが家を
思い出しました。

当時私も、子ども達には
できるだけオーガニックな食べ物をと
気を配っていました。
あれはいい、これはダメと、
今思えばちょっと行き過ぎた面もあったけど、
それも子どもの健康を思えばこそでもありました。

マクロビオティックを習ったり、
いろいろな講習会にも行きました。
その時得た知識は今でもとても役立っています。

一方で、いろいろな知識を学べば学ぶほど、
私の不安の種も増えたような気もします。

何らかの力を加えれば、いつかその作用が現れるもの。
成長につれて、幼い頃の子育ての結果が
良くも悪くも出始めます。
そう、結果は時差でやってくるんです。

身体によい食べ物をと育てたその結果は、
どんなふうにそれが行われたかにもよるし、
人それぞれでしょう。

それによってどれくらい健康になったかは
測りようがありませんが、
好みや味覚にはその影響があるようです。

大きくなっても、
自然な食べ物を好む人もいるでしょうし、
味覚が繊細に育つ人もいるでしょう。
はたまた小さい頃制限されていた、
ジャンクフードのような食べ物へのあこがれが
強くなる人もいるでしょう。

ほぼ大人になったわが家の子どもたちを見てみると…。

二人とも添加物などの味には敏感で、
そういった食べ物は好きではないようです。
あの親戚の子供のようですね。

そのくせコテコテに添加物の入った
ジャンクなお菓子も食べます。
本人によると、これは子どもの頃食べられなかった
反作用だそうです。
チ〇ルチョコをこよなく愛し、
「20円の幸せ」と呼びます。

コンビニ弁当を食べることもありますが
美味しいとは思わないそうで、
自分達でお弁当を作って持って行きます。

サークルの合宿で1か月間毎日カップ麺を食べ続けたら、
体調を崩し、肌のトラブルが起こりました。
本人はその後しばらく自然な食べ物を摂ることで
リカバリーに努めていました。

あの頃の私は、子ども達の人生に対して
自分が全責任を負っているような気になって、
食べ物一つでも悩みながらの子育てでした。
気負わずもっと肩の力を抜くことができたら、
子育てがずっと楽だったでしょうに。
ま、それも今だから言えることですね。

同じ体に良い食べ物をというのでも、
あれはいいこれはダメというより、
これ美味しいね~、楽しいね~、と、
嬉しくて楽しい経験を一緒に味わうことを
もっとできていたらよかったな、と今は思います。

あとになって気づいたことは、
子どもは自分で自分の人生を創っていく力を持っているということ。
もともと子どもには、
与えられた環境をベースにして
自力で調整していく力が備わっているようです。

親が良いと思う環境を、
あまり無理せずにできる範囲で整えてあげることは
必要だと思いますが、
そこで大切なのは、その子がもともと持っている、
自分らしい人生を創っていく力を信頼することだ
と思います。

親がそこを信じてあげていたら、
多少のぶれがあっても、
いろいろな経験をしながら
次第に本来のその子らしい人なっていきます。

幼い頃親と一緒に味わった、嬉しくて楽しい経験が、
そのプロセスで大切になる、子どもが自分を愛する力、
自己肯定感を支えるのだろうと思います。

[長岡 純 便り No.17] 卒乳

家族の絆 赤ちゃんの手を載せた大人の手
先日、託児ボランティアにお邪魔した先でのこと。

若いお母さんと、
1歳になったばかりのお子さんの、
卒乳の話しになった。

「娘はまだおっぱいから離れられません。
でも、離乳食もちゃんと食べているから、
日に何度かのおっぱいは悪い事じゃないと思うんです。
それに…。」

一息おいて、

「おっぱい卒業されちゃうと私が淋しいし…。
2歳位までに止められたらいいかなって思うんです。」

ゆっくりでいい。
自分のタイミングってあるものね。

標準とか、栄養的に、とかは、
一つの目安に過ぎない。

私も、
赤ちゃんを育てていた頃、
余りにも日ごとの成長が速すぎて、

「願わくば、時間よ止まれ!」
って思った。

おっぱいの時間を、
十分に心と身体で味わい満足する。
正しいも間違いもない。

ミルクも同じ。
触れ合い、こころをかけ、言葉をかけ、
優しく無言の愛を交わす。

授乳はママと赤ちゃんの、
かけがえのない時間。

そこには赤ちゃんの、
一生分の愛と信頼がつまっている。

プロフィール

チームなないろのたね

Author:チームなないろのたね
子供の時代から人生の山や谷を経て、3人それぞれの今があります。それぞれの、子供たちとの関わりから紡ぎ出されるブログです。

★ゆうくんママ
目黒区在住
自閉症スペクトラム児の母

★いるか先生
公立中学校の教員 通常学級の担任を経て、現在は特別支援学級の担任をしている。 3歳年下のダウン症の弟がいる。

★長岡純(ながおかますみ)
千葉県柏市在住。 18歳と22歳の娘たちの母。 長女は乳幼児突然死で早逝。ヒプノセラピスト
→ プロフィール詳細(「21世紀共育ラボ」サイトへ移動します。)

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